こんにちは、革研究所高知上町店です。
今日の高知市は「曇り」って天気予報では言ってたのですが、先ほど雨が降り始めました( ゚Д゚)
天気予報を信じて傘を持ってきてないので、早めにやむことを願うばかりです…。
さて、今日はいつもの施工事例のブログでなく、革のお手入れについて書いてみたいと思います。
革製品を末永く使っていただくために、普段のお手入れや保管方法など、参考になればと思います。
それではまず初めに、革製品が劣化してしまう理由を明確にしていきたいと思います。
革製品が劣化してしまう主な理由は、湿気・乾燥・摩擦・紫外線の4つと言われています。
人間の肌と同じように革も適度な水分と油分が必要なため、環境の変化や日々の使用状態などによってダメージが蓄積されていくことが原因です。
革製品が劣化していくとどんな状態になるかというと…
「カビ」「ひび割れ」「色あせ」「型崩れ」などを引き起こし、製品としての機能や価値が損なわれた状態になります。
革製品を美しく育てる「経年変化(エイジング)」とは異なり、お手入れ不足や過度な環境ストレスによってマイナスな変化になってしまします。
劣化の主な原因の中でも、革製品の最大の天敵は「水(水分)」と「湿気」です!
これら原因で、シミやカビ、型崩れ(変形)などの深刻なトラブルが引き起こされます。
革製品にできたシミやカビをそのまま放置しておくと、革の表面が変色したり、カビの根が繊維の奥まで進行してしまい、表面だけでなく革自体がボロボロになってしまいます。また、ひび割れや黴臭さの原因にもなり、カビが他の製品にうつる可能性もあります。
では、日本全国梅雨真っ只中の今、どのように水分や湿気のケアをすれば良いのかを考えていきましょう!
革製品の湿気対策は、
1,「定期的な乾拭き」
2,「風通しのよい日陰での乾燥」
3,「型崩れ防止を兼ねた通気性の良い詰め物の活用」
が基本のようです。
これにより、カビや湿気によるベタつきをしっかり防ぎ、美しい革を長持ちさせることができます。
まず「1」の「定期的な乾拭き」ですが、使用後は柔らかい布で革製をから拭きし、手垢や汗などの湿気、表面の汚れを取り除きます。長く使用していない物についても、ほったらかしにせず、できてば定期的に…無理なら気付いたときに乾拭きをしてあげてください。
ほこりが溜まっているだけでもカビの原因になります!
なぜなら…ほこりは、髪の毛、皮脂、繊維クズなどで構成されており、カビにとって格好の「エサ」になっているからです
。カビはこれらを栄養分としており、湿気のある場所で爆発的に繁殖するからです!
「2」の「風通しの良い日影での乾燥」ですが、ほかんする場所も大事になってきます。
ほとんどの方がバッグやジャケットであればクローゼット、革靴やブーツ、パンプスなどは靴箱にしまっていると思いますが、しまう際はビニール袋や密閉された袋は避け、通気性の良い不織布などを利用して保管しましょう。
ただし、不織布自体には防カビ効果はなく、ビニールや密閉袋に比べて通気性が良く、それを活かして「ほこりを防ぎつつ湿気を逃がす」ための補助的な役割だけです。そのため、クローゼットや部屋全体の湿度が高いと効果はないため、お部屋全体の湿度管理と通気性の対策などが重要です。
※カビは湿度が70%を超えると急激に繁殖するため、こまめな換気で湿気を逃がしましょう!
※衣類に皮脂や汚れ、ホコリがついたままだと、不織布の中でもカビは繁殖します!なので、「1」の対策も忘れずに!
そして、「3」の「型崩れ防止を兼ねた通気性のよい詰め物の活用」ですが、湿気を吸い取るための乾燥剤(シリカゲル系)を使用することも効果がありますが、一番良いのは「新聞紙」です!
新聞紙には、高い「吸湿性と消臭効果」があります。主な成分である木材パルプ(セルロース)の細かい繊維が空気中の水分やニオイまでもしっかりと吸収・吸着してくれるため、湿気対策や乾燥の補助として非常に優れた効果があります!
使い方としては、 雨で濡れた靴やブーツの中に、クシャクシャに丸めた新聞紙を詰めておくと、内部の湿気を効率よく吸い取り早く乾かすことができます。
また、濡れたジャケットや洗濯物などの下に新聞紙を敷いておくと、衣類から蒸発した水分を吸収し、部屋の湿度上昇と生乾きを防ぐ効果があります。
さらに、クローゼットや押入れ、タンスなどの底に敷いておくだけで、衣類やバッグなどの湿気やカビを防ぐことができます。
そのまま使用するよりも、一度クシャクシャに丸めてから広げて使うと、表面積が広がり吸湿効果が上がるのと、空気の通り道ができるため効率がアップします。
濡れた靴などに入れて湿気をたっぷり吸った場合は、数時間おきに新しい新聞紙と交換するとより効果があります。
バッグなどには大量の新聞紙を詰めておけば、湿気対策と型崩れ防止に役立ちます!
新聞を取っていないから「そんなに枚数がない…」というあなた!
キッチンペーパー、ペットシーツなども新聞の代わりになるようです。
また、湿気を吸った新聞紙でも天日干しをすれば、ある程度乾燥させて繰り返し使うことも可能ですので、ぜひ、革製品の保管には「新聞紙」をご活用ください!
ただし、ゼリー状になる塩化カルシウム系ん物は、革の質を変化させる恐れがあるため避けるのが無難です。
2つ目の原因「乾燥」についてです。
先ほどまで、湿気対策として乾燥させる話をしていましたが、今度は乾燥がダメという話です。
一見矛盾しているように感じますが、自分たち人間で考えてみましょう。
人間も湿度が高すぎたり乾燥しすぎていたりすると不快に感じると思います。
ましてや、身体が濡れっぱなしになっていたり、水も飲めずに身体がカラカラの状態では良いパフォーマンスはできません。
革も同じで、カラカラの状態では本来の質感や機能性を失い、最悪の場合、裂けたり破れたりします。
そんな状態を防ぐためには、どのように対策をしていけばよいのでしょうか?
さっそく考えていきましょう!
革製品が乾燥してしまう原因は「1,油分の不足」「2,水分の不足」「3,エアコンの風などの環境の要因」の3つが挙げられます。
特に天然素材である革は、もともと持っていた水分や油分が時間の経過とともに失われ、繊維同士が密集することでカサつきやヒビ割れを引き起こしてしまいます。
まず「1」の「油分の不足」の原因は、「水に濡れたことにより水分と一緒に蒸発する」、「紫外線を浴びる」、「長期間のメンテナンス不足」の3点です。
続いて「2」の「水分不足」ですが、空気中の湿度の低さや直射日光によるダメージ、そして油分不足によって革の水分保持力が低下することが主な原因です。
なので、油分が失われると、水分を保持する能力も失われ、しっとりとした革本来の質感を失うことにもつながります。
そして、「3」の長期メンテナンス不足についてですが、先ほども書いたように、革は人間のお肌と同じです!
放っておくと乾燥やヒビ割れ、カビの原因になります。
使用後はもちろん、定期的にブラッシングや適度な保湿を行うことで、良い状態を保つことができ、長く愛用することができるのです。
油分が抜けると革が硬くなり、ひび割れの原因になるので、乾燥させすぎには注意しましょう。
定期的なケアによって保護膜を作り、水や汚れに強くすることができます。
また、 適切なケアを行うことで、革製品の寿命を5〜10年以上長くすることができます。
では、革製品のメンテナンス方法をここで少しチェックしておきましょう!
革製品を長く美しく保つ基本は、「日常のブラッシング」と「定期的な保湿」です。
・使用後はサッとブラッシングしてホコリを落とし、ほこりや汚れを除去し、カビを防ぎましょう!
(ブラッシングの際は、馬毛などの柔らかいものでブラッシングすることをオススメします。)
表面はもちろんですが、縫い目(ステッチ)やポケットの隙間などは特にゴミやほこが溜まりやすいため念入りに行いましょう。
全体に汚れが目立つ場合は、柔らかい布に革専用クリーナーまたはクリーニング用ローションを少量取り、薄く塗り広げて汚れを浮かして拭き取ります。※強くこすると革を傷めるので注意してください。
・1〜2ヶ月に1回、専用クリームで油分を補給し、ひび割れを防ぐことで、美しい経年変化を楽しめます。
綺麗な柔らかい布に、保革クリームや革専用のデリケートクリームを少量取り、布によく馴染ませてから革全体に薄く円を描くように塗り込みます。
※クリームを付けすぎるとシミになるので目立たないところで試しながら少量ずつ行うのがコツです。
塗った後はしっとりとするため、革の色味も少し変わりますが徐々に元の色に戻りますので、ご心配なく。
クリームを塗った後は風通しの良い日陰で1時間ほど休ませてオイルを浸透させます。
最後に綺麗な乾いた布で全体を優しく拭き上げることで、美しい自然なツヤが生まれます。
(乾拭きと併せてブラッシングをすることで、艶を取り戻すことができます。)
このくらい丁寧にケアをしてあげることができれば、革の寿命は格段に延びます!
続いて「摩擦」についてです。
革製品を使っていると、使用に伴う摩擦が生じてしまうのは避けては通れません…。
ではどのようにすれば、摩擦を最小限に留めることができるのか?
また、どのように摩擦によるダメージを軽減していけるのか?を考えていきましょう!
革製品における摩擦は、日常的な使用に伴う衣類や他の素材との接触や擦れ、乾燥による革自体の柔軟性の低下や、水濡れや汗の付着による革のふやけなど、様々な原因が重なって起こります。
これらの原因で、他の素材からの色移りやひび割れ、表面の削れにともなうツヤ消えや表皮の剥がれなどのトラブルに繋がります。
湿気と乾燥の怖さは先述の通りですが、複合型のダメージとして、繊維のふやけがあります。
雨や汗で湿気を含んだ革は非常にデリケートになっており、繊維がふやけて柔らかくなった革は、衣服やバッグの中で擦れると、通常時よりもはるかに強いダメージを受けてしまいます。
それが原因で色落ちや色移りに繋がるのです。
今の時期、雨に濡れたままで使用するのは大変危険です。
また、これからの季節、汗をかく場面が増えると思いますので、財布やバッグ・小物類の取り扱いには注意が必要になってきます。
革製品の日常的なダメージとしては、ポケットへの物の出し入れ、バッグの角や縫い目が常に服やデスクと擦れるなどが挙げられますが、このような摩擦が繰り返されると、角が白く剥げたり、手垢と合わさって黒ずみが発生したりします。
みなさんのお持ちの革製品を見ていただければ分かると思いますが、財布やバッグの角がスレていたり、バッグの持ち手や財布の小銭入れ、カード収納部分などが黒ずんでないでしょうか?
そういった汚れや傷は、日常的な使用に伴う摩擦(擦れ)が原因で起こっています。
どれだけ大切に使っていても(むしろ、お気に入りで使えば使うほど)汚れや傷ができてしまうのは仕方のないことかもしれません。
最後に、紫外線のダメージについて考えていきましょう。
革製品にとって紫外線は、「色あせ」「乾燥」「ヒビ割れ」の最大の原因と言われています。
人間の肌と同じように、紫外線を浴び続けることで革の繊維や染料が破壊され、元の状態に戻すことが非常難しくなります。
特に色あせは元の色の鮮明さを消失させ、経年変化とは違う古びた印象になります。
また、一部分だけ色が抜ける「色むら(まだら模様)」を引き起こします。
特に鮮やかなカラーや淡い色の革は特に目立つので、注意が必要です。
元々の色があせ、鮮明さや艶がなくなると、革本来のしなやかさや美しい光沢までも失われてしまい、マットで弱々しい質感へと変化してしまいます。
このように、革の4大天敵とトラブルに対してしっかりと対策をしていれば、革は長い年月耐久性を保つことができ、経年変化を楽しむことができる素晴らしい素材ですが、一度ダメージを受けてしまうと元に戻すことが大変難しい素材でもあります。
「セルフでシミや汚れを取ろうとして悪化させてしまった…」
「色あせを戻そうとして変な色になった…」
「破れたから使うことができず、クローゼットにそのままにしている…」
などなど、革製品に対するトラブルは様々です。
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