ソファー・財布・バッグ等修理|高知市の革修理は革研究所 高知上町店
革修理ブログ
2026/07/09
こんにちは、革研究所高知上町店です(^^)/
今日の高知市は「晴れ」の予定でしたが、午前中はパラパラ雨が降り、午後から徐々に晴れてきました!
雨が上がってくれたのは良いのですが…湿度が…
気温も徐々に上がり、蒸し暑くなってきましたよ~!
しっかりと水分をとりつつ、頑張っていきます。
みなさんも、脱水症状には気を付けましょう!
ここで少し、補足…
脱水症状とは、体内の水分と塩分(電解質)が不足し、様々な体調不良を引き起こしてしまう状態です。
進行するとめまいや頭痛、全身の倦怠感が現れ、重症化すると命に関わる危険性もあるため注意が必要!
と言われています。
ではなぜ脱水が起こってしまうのか…
それは、体外へ出ていく水分と電解質(塩分など)の量が、食事や飲み物から補給する量を上回ったときに起こります。
主な原因としては、汗や尿による排出と日常的な水分の摂取不足があるようです。
また、夏バテ気味で食欲がない時には食事でとれる塩分なども不足気味になるようですので、頑張って食べることも大事です!
のどの渇きを感じる前にこまめに水分を補給しない人や、体調不良で食事を摂れないことで、水分が不足してしまうので、水だけでなく塩分も併せて摂取しましょう!
水だけ飲むと体液の濃度が薄まり尿として排出されてしまうので、要注意です!
水分を取ろうとして、アルコールやお茶・コーヒーなどを過剰に摂取すると、利尿作用により体から水分が過剰に排出されてしまいますので、逆効果です!
仕事終わりに最高の1杯を楽しむために、ノドの渇きを我慢しておくのは大変危険です!
ノドの渇きを感じた時点で、既に脱水は始まっています!!
水分と塩分を取りながら午後の仕事も乗り切りましょう!
気温が上がると、熱中症のリスクも高まるそうなので暑さを我慢せず、エアコンなどを上手く利用してくださいね!
補足がだいぶ長くなりましたが…
ブログの本題に入っていきましょう!
今日のブログは「革製品と水分」についてです。
人間にとっては必要不可欠な水分!
さて、革にはどうなんでしょうか?
以前のブログには、「湿気は革製品には大敵!」と書きましたが、果たして…
それでは、今日も長くなりますが最後までお付き合いください!!
革製品は、大昔から人類が利用してきた最も繋がりの深い天然素材の一つです。
その耐久性や美しい風合い、経年変化による味わいは他素材にはない魅力があります。
しかし、その魅力を支えている最大の要因の一つが「水分」との関係です。
一般的には「革は水に弱い」と認識されるとおもいますが、実際には革は水分を嫌う素材ではないそうです!
むしろ適切な水分があることで本来の柔軟性や耐久性を維持できているので、水分は革の品質を保持する重要な構成要素だといえます。
革製品と水分の関係を、素材や製造工程、使用環境やメンテナンスなどを含めて書いていきます!
さらに、将来の技術まで!?
様々な視点から考えていこうと思います。
「1.革の構造と水分」
何度も書いていますが…
革は動物の皮を鞣(なめ)した天然の素材で、その主な成分はコラーゲン繊維です。
コラーゲンは水と結びつきやすい性質を持っているため、周囲の湿度に応じて水分を吸収したり放出したり性質を持っています。
革は内部に物凄く小さな空気の隙間を持っているため、水蒸気を適度に吸収したり放出したりする「調湿材」としての性質も備えています。
近年の研究では、コラーゲン繊維の物凄く小さな隙間が湿度調節能力に大きく関係していると発表されました。
革の内部には通常10~20%程度の水分が存在し、この水分が繊維間の摩擦を調整して、しなやかさを維持する役割を果たしています。
水分量が減少すると繊維同士が強く結合してしまい、革は硬化していきます。
一方、水分量が過剰になってしまうと繊維構造が緩んで、変形や強度低下を招いてしまいます。
なので、水分は革の敵ではなく、適切な量を含ませてあげることで、初めて革本来の性能が発揮されるということです!
「2.鞣し加工と耐水性」
生の皮は腐敗しやすく、水分が多い環境では短期間で分解が始まります。
これを防ぐために行われるのが、以前にも説明した鞣し加工です。
植物タンニン鞣しは、植物由来のタンニンをコラーゲンと結合させる方法で、吸湿性が比較的高くなるため、経年変化を楽しめる革になります。
一方、クロム鞣しはクロム塩によってコラーゲンをつなぎ合わせ、水分に対する革の変化を抑える安定性や柔軟性を向上させる効果があります。
研究では、鞣しの程度が高くなるほどコラーゲン繊維の吸湿性・吸水性は逆に低下してしまうことが確認されています。
また、再鞣し剤の種類によっても吸湿性は変化するため、革の用途に応じた施工が必要となり、職人の腕の見せ所となるわけです。
「3.革製品を使う時の水分との関係」
革製品を日常的に使用していると、汗、雨、湿気、乾燥など、さまざまな場面で水分と関わりがでてきます。
靴は歩く時の発汗により内部の湿度が高くなます。
革は水蒸気を吸収して靴内環境を快適に保とうとしますが、乾燥が不十分だとカビや細菌が繁殖しやすい環境になってしまいます。
財布やバッグも手汗や雨の影響を受けます。
特にヌメ革はほとんど加工していないため、水滴によるシミが生じやす素材です。
一方、オイルレザーは油分が水の浸透を抑えてくれるため、耐水性が向上します。
革製のソファや椅子は、人体から放出される湿気を吸収したり放散したりするため、合成皮革より蒸れにくく快適性が高いといわれています。
「4.水分と革の劣化」
革製品における劣化の多くは、水分バランスの崩れによって引き起こされます。
乾燥のし過ぎは天然の油分が失われ、繊維が収縮してしまい、ひび割れが発生します。
逆に高湿度ではコラーゲンが水分を吸収しすぎて膨張し、型崩れや強度の低下が起こってしまいます。
また、湿度70%以上ではカビが繁殖しやすくなってしまいます。
さらに、水分は染料や加脂剤の移動を促進し、色落ちや変色を引き起こすこともあります。
このように、乾燥のし過ぎや潤いすぎの状態を繰り返すと、繊維も疲労し、それが蓄積していくことで革の寿命は短くなってしまいます。
「5.メンテナンスと水分の管理」
革製品のメンテナンスは、単なる汚れ落としだけではなく、水分と油分のバランスを維持する作業と考えてください。
革クリームには油分だけでなく乳化した水分も含まれているため、乾燥した繊維へ適度な潤いを補給する役割を持ちます。
一方、防水スプレーは水滴の浸透を防ぎながら水蒸気の透過を邪魔しない性質を持っているため、革の呼吸を維持できます。
濡れた革を急速乾燥させることはやめてください!
ドライヤーや直射日光による乾燥は急激な収縮を招くため、新聞紙などで水分を吸収しながら時間をかけて陰干しすることで、繊維を壊さず乾燥させることができます。
「6.文化的・歴史的視点」
革と水分の関係は文化にも影響を与えてきたようです。
ヨーロッパでは比較的乾燥した気候が高品質な革文化を育んでいますが、一方、日本は高温多湿であり、桐箪笥や和紙などをりようした湿度管理の知恵が昔から発達してきました。
同様に革製品も湿気対策が重要視されるため、防湿剤や除湿剤を使った保管文化ができました。
武具や馬具、書物の装丁に使用された革は、防湿管理によって数百年もの保存が可能となっています。
「7.経済と産業への影響」
革産業では水分管理が品質管理の最重要ポイントです。
革は含水率によって重量が変化するため、乾燥の工程や保管環境は厳密に管理されています。
また製革工程では、洗浄・石灰処理・鞣し・染色など各工程で大量の水が使用されているため、水質管理が品質を左右するともいわれています。
さらに近年では環境規制の強化により、水の使用量削減や排水処理技術の高度化が進められています。
「8.環境やサステナビリティの視点」
革は天然素材ですが、製造工程では大量の水資源を消費します。
一方、革そのものは長寿命で壊れても修理が可能で、適切な管理を行うことができれば、数十年間使用できるため、ライフサイクル全体では環境負荷を抑えられる可能性があると考えられています。
近年では植物由来の鞣し剤や水使用量の削減技術、クロムフリー製法などが開発され、持続可能な革産業への転換が進められています。
「9.未来の革と水分制御技術」
最新研究では、コラーゲン繊維の吸湿特性を利用した調湿材料の開発が進んでいるようです!
また、ナノコーティング技術により、通気性を維持しながら高い防水性を実現する革も登場しています。
さらに、湿度応答型素材や自己修復機能を持つバイオマテリアルの研究も進んでおり、革の概念は衣料や家具だけでなく建築材料や電子機器類へと広がりつつあるようです!
「おわりに」
革製品と水分の関係は、「水は革の敵」という単純なものではありません!
革はコラーゲン繊維による高度な天然高分子材料であり、水分を吸収したり放出したりしながら環境に適応できる極めて優れた素材です。
適切な水分は革の柔軟性や耐久性を維持し、快適性を向上させる一方で、過不足はいずれも劣化を招いてしまいます。
また、水分は製造技術、品質管理、文化、経済、環境問題、さらには未来の素材開発にまで深く関わっており、革製品を長く使うためには、単に防水性を高めるのではなく、水分との「共生」を理解し、適切な湿度管理とメンテナンスを行うことが重要だということです!
革は生きた動物の皮膚に由来する素材であり、その性質は水とともに変化し続ける素材です。
その性質こそが、革製品が長年にわたり人々を魅了し続ける理由であり、水分との絶妙な関係性こそが革の本質であると言えます。
ここまで長々と書いてきましたが、もう一度言います…
「水分は革の敵」ではありません!
適度な水分量を保持させてあげることで、長く良い状態を保てるため、みなさんもお手入れしっかりと頑張ってください(*'ω'*)
お手入れの方法が分からない方は、ぜひ革研究所にご相談ください!
当店でもクリーニングが可能ですし、素材に合わせたアドバイスもさせていただけると思います。
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