ソファー・財布・バッグ等修理|高知市の革修理は革研究所 高知上町店
革修理ブログ
2026/06/26
革の産地にこだわる! 高知
こんにちは、革研究所高知上町店です!
今日の高知市は朝は大雨、今は曇ってます。
台風7号と8号が同時に日本列島に向かってきている影響が各所で出ているそうですが、高知県は台風がよく上陸するので県民は慣れたものです(^-^;
子どもの頃には台風が来ると学校が休校になるので、台風が来るたびにそれを期待してました。
しかし!
なぜか平日には来ず、土日に上陸!
もしくは、平日の夕方から夜中にかけて上陸し、翌日は快晴のなか通常登校…。
「期待して損した!」
ってことが何度も。。。
台風が多い割に休校になった印象があまりないので、きっと高知県民(特に子ども)は同じ気持ちだと思います!笑
そして今回も土曜に最接近するようです!
それに比べて関東は通勤通学時間帯に最接近することが多いようなイメージです。
ニュースで見て大変そうだなと感じると同時に、きっと休校になってるんだろうな~と想像してしまうのですが、どうなんでしょうか?
(勝手なイメージで喋ってすみません…)
なにはともあれ、台風や大雨で大きな災害にならないことを願うばかりです。
みなさん、早めの備えと危険回避(命を守る行動)は徹底しましょう!
それでは、今日のブログの本題です。
今回のテーマは「革の産地」です!
革製品で大事なのは、素材となる革です。
そのため、どんな動物の革なのか?どんな加工をしているのか?どこで作られた物なのか?どのくらい前に作られた物なのか?など、こだわりだすとキリが無いほどです。
みなさんのお持ちの革製品に使われている革の産地はどこなのか?
一緒に考えていきましょう!
まず、革の産地はどこなのでしょうか?
日本以外にも革の名産地は世界中にあります。
革と言っても、「原皮」と「鞣し・仕上げ」の産地が異なるようで、それぞれ分けて考えると理解しやすいようです。
革業界では、原皮 → 南北アメリカ、オセアニア、ヨーロッパ。
鞣し → イタリア、フランス、日本などという分業が一般的なようです。
世界の主要な革産地として「イタリア」は革好きの間では最も有名な産地です。
特に「トスカーナ地方」は世界最高峰のタンニンレザー産地として知られており、オイルを多く含んだ革は発色が良く、エイジングが大きく長く楽しめることなどが挙げられます。
代表的な革はブッテーロ、ミネルバボックス、ネルバリスシオ、バケッタレザーなど、革を「育てる」という考えが中心です。
「フランス」は高級ブランド向け革が有名です。
特徴としては、極めて上質な原皮を使用し、きめ細かい銀面で傷が少なく上品な艶がある。
高級靴や高級バッグ向けのカーフレザーの生産では世界最高クラスです。
代表的な革は、ボックスカーフ、ヴォーエプソン、シュリンクカーフなどで、ラグジュアリーブランドが好む革が多いようです。
「イギリス」は重厚で伝統的な革文化があり、繊維密度が高く、少し硬め、堅牢で、特に馬具文化から発展した革が有名なようです。
なかでも、ブライドルレザーは財布やベルトに使うと数十年単位で使用できます。
「ドイツ」は靴用革の評価が非常に高い国だそうです。
その特徴は精密で均質、耐久性が高いため、ドレスシューズ向けのカーフでは世界トップクラスでで、高級靴メーカーがよく採用しているようです。
「 アメリカ」はワークブーツ文化から発展したといわれており、実用性重視の傾向があり、厚くてタフ、オイル分が多い印象です。
代表例は、ホーウィン社のクロムエクセル、シェルコードバンで、特にコードバンは世界的に知名度が高いです。
「アルゼンチン」は隠れた名産地です。
なぜなら…牛の飼育環境が良く原皮の品質が高い。
さらに、比較的安価で手に入るため、近年は高級ブランドも原皮調達先として注目しているようです。
「ブラジル」は世界最大級の牛皮供給国で、生産量が圧倒的に違います!そのためコストが安く、高級革というより、世界の革産業を支える原皮供給基地といえるようです。
「オーストラリア」は放牧環境が良く、虫害が少ないため高品質の原皮を生産でき、高級カーフやステアハイドの原皮として人気があります。
「ニュージーランド」はイメェ~ジ通り、羊革の名産地です!
羊の皮は柔らかくて軽く、きめ細かいのが特徴です。
ラムスキンやシープスキンは高級手袋や衣料に使われます。
「スペイン」は実は羊革や山羊革が有名なんです。
その革は、軽くてしなやかで、発色も良いそうで、高級手帳やバッグの内装などで使われています。
「トルコ」は歴史的には革の大国だったようで、羊革、山羊革、スエードなどが豊富で、ヨーロッパ向けの供給拠点でもあるようです。
革製品マニアの世界では、「どこの国か」というよりも、「どのタンナー(製革業者)が作った革か」で評価が決まることが多く、同じ国の革でもメーカーによって性格や質感は大きく変わります。
革に興味が深まると、「フランス革が好き」ではなく、「〇〇のタンナーの革が好き」という風に変わっていくようです。
革の産地は世界各国にありますが、日本産の革も負けていません!
生産国としては、ヨーロッパが多いようですが、日本製とどう違うのでしょうか?
引き続き、ヨーロッパの革と日本の革の違い を 素材・質感・価格・流通などの観点から見て比較してみましょう。
革製品を選ぶ際、「イタリア産」「フランス産」などの産地の他に「栃木レザー」などの名称を目にすることがあると思います。
しかし、ヨーロッパの革と日本の革は単に産地が違うだけではなく、原皮の調達方法や鞣し技術、仕上げの思想や流通構造、価格形成に至るまで大きな違いがあるようです。
1. いきなり結論!?どちらが優れているのか…?
結論から言うと、ヨーロッパの革は「素材の個性や経年変化を楽しむ文化」、日本の革は「均一性と品質管理を重視する文化」
という違いがあるようです。
そのため、エイジングを楽しみたいならヨーロッパ、精密で安定した品質を求めるなら日本革という傾向にあります。
ただし、近年は両者の技術交流が進み、境界は以前ほど明確ではなくなっているようです。
2. 原皮(げんぴ)の違い
革の品質は鞣しの前に「原皮」の比重が高く、ヨーロッパの原皮はフランス、ドイツ、オランダ、スイス、イギリスなどがあり、特にフランス産原皮は世界最高峰の評価を受けています。
理由は牧畜環境にあり、ヨーロッパでは比較的涼しく虫刺されが少ない、また有刺鉄線が少ないため傷が少ないのが特徴です。
一方、日本国内で生産される牛革は量が限られており、北海道、東北、九州の牛がメインです。
そのため、日本の革メーカーの多くは、海外原皮を輸入して加工していることも珍しくありません。
なので、原皮は欧州、鞣しは日本というケースも多いようです。
そのため「日本革=日本産牛」とは限らず、日本革の強みは原皮より加工技術にあるといえます。
3. 鞣し(なめし)の違い
なめしは革の個性を決める最大の要素です。
ヨーロッパでは伝統的なタンニン鞣し文化が強く残っており、特に有名なのがイタリア・トスカーナ地方です。
植物由来タンニンを用いて長期間鞣す方法が多く、繊維密度が高く、コシが強い、エイジングが大きいなどが挙げられます。
使い込むと色艶が大きく変化するので、財布や鞄が好きで「育てる革」を楽しむのに最適と言えます。
日本もタンニン鞣しを行いますが、管理が非常に緻密でロット差が少なく、品質が安定しているのが強みです。
またクロム鞣しも得意で、日本のタンナーは色ブレや厚み誤差が少なく、傷の選別に厳しいため、工業製品としての完成度が高い革を供給できます。
4. 質感の違い
ここがユーザーが最も感じやすい差です。
ヨーロッパ革の質感は一般的にしなやか、オイリー、表情が豊か、個体差が大きいなどの傾向があります。
例えばイタリアンレザーでは、
革表面にトラ(首のシワ)や血筋、毛穴などをあえて残して加工し、「天然の証」と考える文化があります。
つまり多少のムラは欠点ではなく魅力だとかんがえているのです。
日本革の質感ですが、日本では逆に均一、綺麗、精密、傷が少ないなどが評価されるため、表面補正や染色管理、仕上げ工程が非常に丁寧です。
革好きの中には「日本革は優等生」ヨーロッパ革は「芸術家」と表現する人もいるようです。
5. エイジング(経年変化)の違い
革好きにとって、こちらも重要なポイントです。
ヨーロッパ革、特にイタリアのタンニンレザーは経年変化が大きいです。
新品ではマットな状態でも、数年後には深い飴色になり強い光沢が出て、柔らかな手触りになります。
使う人によって表情が変わってきます。
日本の革ももちろんエイジングしますが、比較的変化が穏やかなものが多いようです。
理由は、染色技術が高く表面処理が丁寧で、安定性を重視されているからです。
もちろんヌメ革などは大きく変化しますが、全体としてはヨーロッパ革ほど劇的な変化は起こらないようです。
6. 価格の違い
価格差は意外に複雑で、ヨーロッパ革が高い理由は、まず原皮価格が高いからです。
さらに、」人件費やエネルギーコスト、輸送費も加わるため割高になります。
特に高級タンナーの革は非常に高額です。
例えば高級靴向けカーフでは、一般革の数倍以上の価格になることもあります。
日本革は国内加工技術が高く、品質管理が優秀なのにもかかわらず、比較的価格が抑えられています。
そのためコストパフォーマンスは非常に高いと言えます。
特に中価格帯では、品質対価格で見ると日本革が優位なケースも少なくありません。
7. 流通の違い
実はここが日本とヨーロッパの大きな差です。
ヨーロッパには何百年も続くタンナーが存在しており、革は「牧場→食肉業者→原皮業者→タンナー→ブランド」という流れで流通しており、歴史が長いため、高級メゾンとタンナーの結びつきが強いのです。
その結果、良質な革が特定ブランド向けに優先供給されることがあります。
日本は市場規模が欧州ほど大きくありません。
しかし流通は効率的で、比較的少量から購入できことや、小規模工房や個人作家でも高品質革を入手しやすいという特徴があります。
近年はネット販売の発達で、個人でもプロ向け革を簡単に購入できるようになっているのは良い点です。
8. 高級ブランドが使う革はどちらが多いか
世界的な高級ブランドでは、依然としてヨーロッパ革が主流のようです。特にフランス産カーフやドイツ産カーフイタリア産タンニンレザーは圧倒的な存在感になっています。
理由は単純な品質だけでなく、長年培われたブランド価値にあるようです。
「フランス産原皮」などは、原皮そのものが一種のブランドになっています。
9. 日本革の強み
日本革の最大の強みは「品質の安定性」です。
厚みが均一で、色ブレが少ない。
不良率が低く、仕上げが精密という特徴があり、これは日本の製造業全体に共通する思想でもあります。
そのため、財布や名刺入れなどの小物では日本革の評価が非常に高くなっています。
10. 近年のトレンド
近年は単純な「欧州対日本」という構図ではなくなっているようです。
例えば、「欧州原皮を日本で鞣す」「日本ブランドがイタリアタンナーと共同開発する」「日本タンナーが欧州向けに輸出する」
といったケースが増えています。
また環境規制の強化により、持続可能な鞣し技術や原産地管理が重視されるようになっており、今後は「どこの国の革か」よりも、
「どのタンナーが作った革か」が重要になってくるのではないかと考えられます。
以上のように、ヨーロッパの革と日本の革の違いを一言で表すなら…
ヨーロッパ革は「素材の個性と経年変化を楽しむ革」、日本革は「精密な品質管理によって完成度を高めた革」ということです。
ヨーロッパ革は、個性豊かな革の表情やエイジング、伝統的なタンニン鞣し文化に強みがあり、一方で日本革は、製品の均一性や仕上げの美しさ、品質の安定性やコストパフォーマンスに優れています。
そのため革製品選びでは、「どちらが上か」ではなく、革を育てる楽しみを重視するならヨーロッパ革、長く安定して使える完成度を重視するなら日本革、というように、自分の好みや革の違いを楽しむ視点で選ぶのが最も適切です。
現在の高級革製品市場では、ヨーロッパの良質な原皮と日本の高度な加工技術を組み合わせたハイブリット製品も増えており、両者の長所を兼ね備えた革が新たなスタンダードになりつつあるようです!
さて、ここまで長々と書いてきましたが、日本とヨーロッパの革の違い、製品に対するそれぞれの考え方の違いをご理解いただけたでしょうか?
皆さんがお持ちの革製品はどちらの特徴があるでしょうか?
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